2×4の6階共同住宅、実用化へ

実大実験棟で技術検証 -日本ツーバイフォー建築協会-

日本ツーバイフォー建築協会(東京都、市川俊英会長=三井ホーム社長)は4、5の両日、茨城県つくば市に建設中の2×4工法・6階建て実験棟の見学会を開いた。木造6階は国内初で業界の関心は高く、延べ400人が参加した。

同協会は昨年12月、木造6階建てで必要となる2時間耐火構造で、間仕切り壁と床で大臣認定を取得し、外壁、共同住宅用の界壁でも来年度中に認定を取得する予定だ。

取得すれば6階建て普及に向けた体制が整うことになる。

市川会長は「1~2年で2×4の6階建ての実用化を目指す」と市場開拓への意気込みを語った。

実験棟はつくば市の建築研究所敷地内にあり、建築面積39.85平方メートル、延べ床面積206.09平方メートル、高さ17.309メートル。昨年10月に着工し、今年3月に完成予定。建設には同協会が国土交通省の補助を得た。

今後10年かけて建築研究所と共同で技術検証していく。

6階建ての場合、1、2階の外壁、間仕切り壁には壁倍率14倍相当が求められるが、実験棟では構造用合板(12ミリ)を両面張りし、CN65釘を50ミリピッチで施工することで強度を確保した。

床工法は比較できるよう、すべて違う部材を採用している。 2階床はCLT、3階はストレストスキンパネル(LVL箱状製品)、4階がLVL、5階がI型ジョイスト、6階が平行弦トラスで、それぞれの使い勝手、遮音性能などを検証する。

東京都足立区の老人ホームに使われたカナダの2×4中層階用構法、ミッドプライウォールは3~4階の間仕切りに使用。CLT(210ミリ厚)は2階床と玄関庇(2メートルのオーバーハングの設計)に採用した。高層木造建築では地震時には大きな引き抜き力が壁に掛かるため、対策としてタイダウン金物を用い、基礎から6階部まで緊結している。

ガイドライン作成も

実験棟では、木造部材の乾燥による伸縮や、建物の高層化による沈み込み、開口部の耐風圧、水密性能、地震などの振動計測、耐久性などを検証する。
建築研究所と共同で、6階建て以上の建物の構造計算法の開発、2×4中層大規模建築物の建設に関するガイドライン原案の作成も行っていく。

これまでは、2×4工法で6階とするには、1~2階をRC造とするなどの混構造としなければならなかったが、1~6階すべて2×4で建築できれば、建築コストの削減、工期の短縮が期待できる。

近年、2×4住宅は共同住宅で増えているが、3階までとしているところが多い。だが6階建築が可能になれば、中層の2×4共同住宅の市場は大きく変わるだろう。

市川会長は「カナダでは2009年から木造6階建てが建築され、幅広い用途に利用されている。日本でも2×4工法の技術革新を通じ、良質で環境に優しい木の家の供給を促進していきたい」と述べている。

160212

日本初となる木造6階建ての実大実験棟(茨城県つくば市)

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