三栄工業所新社屋

建築地は岩手県大船渡市、東日本大震災の際は海岸が近い為、1階部分に浸水の被害を受けた。
復興の際に岩手県内では森林資源を使った建物が公共施設、民間施設と多く建築される中、耐震性、大空間、遮音性に優れた県内でも珍しいCLTパネル工法の3階建て事務所を設計・監理した。
施主の要望として木造建築物の事務所で大空間のスペースを確保しとの要望があり、柱を使わず壁全体が構造壁となり、大空間を作ることが出来るCLTパネル工法を採用した。
一度に約30人が使用可能な会議室や1フロアに集約して作業が行える事務室など施主の要望に応えた。
防火構造外壁、防煙区画、内装制限等の法規制を適用されないCLTの壁についてはクロスなどは張らず現壁とすることが出来た。
このことで木造建築物特有の木の柔らかさが表現されている。
エレベーター昇降路は通常では鉄骨櫓を組んでエレベーターを設置するが、鉄骨櫓を無くしてCLT壁だけで昇降路を造り省スペース可が実現し、他の空間を広くすることが出来た。
地域のシンボル的な建物、会社の顔になる建物となった。

建設地 岩手県大船渡市
設計・監理 松本設計ホールディングス株式会社
構造規模 木造(CLTパネル工法)3階建て
建築面積 344.69㎡(104.26坪)
延床面積 987.02㎡(298.57坪)
施工 2021年8月
PAGETOP