国内初の木造3階建て校舎着工へ -山形・羽黒高校-

学校林ほかを生かし改築

我が国初の木造3階建て校舎が、2017年3月に施工する計画が進められている。
山形県鶴岡市の羽黒高等学校(牧静雄校長)の建て替え工事で、今年4月から着工を開始する。

利用する木材の多くは同校が所有する学校林や創立者の私有林からのもので、自前かつ地域産材を生かした木造建築となる。

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建て替えとなる校舎は横71.7m、幅24.6mの長方形の3階建てで、主要部を木造とする。
付帯建築物を加えた延べ床面積は5500㎡。

15年6月施行の建築基準法改正により、延べ床面積が3000㎡超の建築物であっても、3000㎡以内ごとに耐火性の高い壁などで区画すれば耐火構造等以外の建築物にできる(建築基準法第21条)ことや、3階建ての学校等については一定の延焼防止措置を講じた1時間耐火構造の建築物とすることができる(同27条)ことから、今回の木造建築の着工に踏み切ることになった。

17年3月に完成すれば、木造3階建て校舎の第1号となる。

校舎のうち、教室などを木造、階段やトイレ部などのコア部をRC造として5棟に横方向に分割したことで、RC造部が防火区画の役割を果たす。基礎はいずれもRC造。

木造部は柱・梁で構造用集成材を利用した木質ラーメン工法を採用する一方、床スラブの一部にCLT(直交集成板)を利用する。

現状は基準強度が出ていないため確認申請上は集成材で図面に織り込むが、強度が出た段階でCLTに差し替える。

構造用集成材の最長柱は11.78m(580mm角)、同梁は8.87m(350x750mm)。
2階と3階の下面は大梁下端とそろえることで床下を設備スペースとして活用するとともに現しの天井とする。

校舎1階の西角には生徒らが集うカフェテリアがあるが、床、壁、天井をすべて木材の現しとし、木質感を際立たせる空間を演出する。

設計は日本設計が担当する。

木質素材は、同校が所有する学校林と同校創設者の秋元正雄氏の私有林地からの杉と道産カラ松を使用する。

地元の出羽庄内森林金藍の協力も得る。学校林の樹齢も50~70年になり、径級の大きな木材が多数あるという。

投入材積は、構造用集成材他で870立方メートル、CLTをカフェテリアの床・天井などで67立方メートル利用するなど、建築物における木材使用量も多い。

同校は私立の男女共学全日制(普通科、専門家)で、05年春の甲子園で山形県初のベスト4に進出したほか、ブラジルからの留学生を多く受け入れ、サッカーなどで活躍する選手が多い。

日本で唯一公安委員長指定の自動車教習所があり、授業過程で自動車免許を取得できる。

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